デリカミニとハスラーどっちがいい?燃費・広さ・価格の違いをプロが徹底比較

デリカミニVSハスラー クルマの選び方

軽SUV選びの決定打は「スライドドアの利便性」か「圧倒的なコスパ」か

「キャンプやアウトドアに使える、遊び心のある軽自動車が欲しい」
「普通の軽自動車では物足りないけれど、本格的なクロカン四駆は維持費が気になる」

現在、軽自動車選びにおいて最も注目されているのが、日常の足としてだけでなく、趣味やレジャーにもフル活用できる「軽SUV(クロスオーバー)」というカテゴリーです。
その中で、購入検討の最終候補として必ずと言っていいほど名前が挙がるのが、三菱「デリカミニ」スズキ「ハスラー」の2台です。

この2台は、どちらもアクティブなSUVスタイルを纏っていますが、車の構造(キャラクター)や得意とするシーンは明確に異なります。

  • 三菱 デリカミニ背の高いスーパーハイトワゴンをベースに、大径タイヤ(4WD)や最新の電子制御技術を搭載した「快適・高機能SUV」。2025年10月の改良により、走りと安全性がさらに磨き上げられました。
  • スズキ ハスラー軽量なハイトワゴンをベースに、ジムニー譲りの悪路走破性と、全グレード標準装備の先進安全機能を誇る「高コスパ・タフネスSUV」。新グレード「タフワイルド」の追加で、その道具感に磨きがかかっています。

カタログのスペック表を見比べるだけでは、実際の「使い勝手の違い」や「乗り出し価格の差」、そして「長く乗った時の満足度」までは見えてきません。
この記事では、全メーカーの新車を取り扱うTAX柳川(株式会社相浦自動車販売)のスタッフが、プロの視点で「デリカミニとハスラー、どっちがあなたに合っているか」を忖度なしで徹底比較・解説します。

【一目で分かる】忙しい人はここだけチェック!比較スペック表

まずは、両車の基本スペックを比較表で確認しましょう。

比較項目 三菱 デリカミニ スズキ ハスラー
デザイン
テーマ
愛嬌と洗練
「DAILY ADVENTURE」
機能美とタフさ
「もっと遊べる!」
フロント 「デリ丸」フェイス
親しみやすい半円形LED
丸目 × スクエア
往年の四駆らしい丸目
スタイル 洗練された力強さ
ボディ同色のパーツ
無骨な道具感
直線基調の箱型ボディ
注目装備 ブラック塗装
足回りを引き締めSUV感UP
タフワイルド
専用グレードでワイルドに

※2025年11月時点の現行モデル(ターボ・4WDグレード比較)のメーカー公表データに基づきます。

【デザイン】デリカの「愛嬌」か、ハスラーの「機能美」か

車選びにおいて、デザインは性能以上に重要な要素です。毎日乗る車だからこそ、「駐車場に停まっている愛車を見てワクワクできるか」は非常に大切です。両車ともSUVテイストを取り入れていますが、そのアプローチは対照的です。

三菱 デリカミニ:精悍さを増した「デリ丸。」フェイス

デリカミニのデザインコンセプトは「DAILY ADVENTURE(日常に冒険を)」。
その最大の特徴は、何と言っても「デリ丸。」の愛称で親しまれるフロントフェイスです。2025年10月のモデルチェンジ(一部改良)により、その表情はさらに洗練されました。

  • 大型化されたLEDポジションランプ半円形の形をしたLEDライトは、見る人に「親しみやすさ」を感じさせるだけでなく、今回の改良で光量とサイズ感が最適化され、遠くからでも一目でデリカミニだと分かる強い存在感を放っています。
  • ダイナミックシールドの進化三菱のデザインアイデンティティである、力強いグリルガード形状のバンパー「ダイナミックシールド」。最新モデルではこれがボディ同色化されるなどの変更が加えられ、ゴツゴツとした後付け感ではなく、ボディ全体と一体化した「洗練された力強さ」を表現しています。
  • ブラックアウトされた足回り前後のフェンダーアーチやボディ下部、スキッドプレート形状のバンパー下部がブラックで引き締められています。これにより、車高が高く見え、SUVらしい「ギア感(道具感)」が強調されています。新色のサンドベージュパールやデニムブルーパールといったアースカラーとの相性も抜群です。

スズキ ハスラー:タフワイルド追加で際立つ「道具感」

対するハスラーは、「もっと遊べる!もっとワクワク!」を体現するデザインです。初代から受け継がれるアイコニックなスタイルは、モデルチェンジを経ても色褪せません。

  • スクエアなボディ丸みを帯びたデリカミニに対し、ハスラーは直線基調の箱型ボディを採用しています。往年のオフロードカーを彷彿とさせる丸目ヘッドライトとのコントラストが特徴で、シンプルながらも機能美を感じさせるデザインです。
  • タフワイルド(TOUGH WILD)2024年に追加された新グレード「タフワイルド」は、その名の通りワイルドさを強調しています。専用のブラックフロントグリル、ブラックアウトされたドアハンドル、ルーフレール、そして専用デザインのアルミホイールを装備。従来のポップで可愛いイメージから一転、アウトドアギアのように気兼ねなく使える「プロの道具」のような無骨さが魅力です。

【プロの視点】

  • デリカミニ: 所有する喜びやキャラクターへの愛着を求める方に。
  • ハスラー: シンプルで機能的な道具感や無骨なスタイルを好む方に。

【ドア機能】ファミリーなら電動スライドドア、少人数ならヒンジドア

ここが使い勝手を分ける、物理的に最も大きな違いです。あなたのライフスタイルや家族構成によって、正解は明確に分かれます。

デリカミニ:電動スライドドアでファミリー層に最適

デリカミニは、スーパーハイトワゴン(eKスペース等)をベースとしているため、後席両側に「電動スライドドア」を装備しています(※グレード別)。

  • 乗降性の高さ開口幅が非常に広く、ステップ(床面)も低く設計されています。まだ一人でドアを開けられない小さなお子様や、足腰に不安のあるご高齢の方でも、無理なくスムーズに乗り降りが可能です。
  • 狭い場所での利点風の強い日や、ショッピングモールの狭い駐車場でも、隣の車にドアをぶつける「ドアパンチ」の心配がありません。これは子育て世代にとって絶大な安心材料です。
  • ハンズフリーオートスライドドア足先をセンサーにかざすだけでドアが開閉する機能を搭載しています(グレード別)。子供を抱っこしていたり、両手に買い物袋を持っていたりする場合でも、鍵を取り出すことなくスムーズに乗り込めます。

ハスラー:ヒンジドアならではの軽快さと収納力

ハスラーは、一般的な乗用車と同じ「ヒンジドア(手前に引くタイプ)」を採用しています。スライドドアがないことはデメリットだと思われがちですが、実はメリットも多く存在します。

  • アクセススピードの速さ運転席から降りて、振り返って後席の荷物を取る動作や、サッとドアを開けて乗り込む動作は、電動スライドドアが開くのを待つよりも圧倒的にスピーディーです。
  • ドアポケット収納の充実スライドドアには構造上設置が難しい、大型のドアポケットやボトルホルダーが装備されています。地図や小物、ドリンクなどを手元に収納できるのは、長距離ドライブにおいて意外な便利さとなります。
  • 軽量化への貢献重たいスライドドア機構やモーターを持たないため、車重が軽く抑えられます。これが後述する「燃費」や「走りの軽快さ」に直結しています。

判定:

  • デリカミニ: 小さなお子様がいるご家庭には必須級の便利さです。
  • ハスラー: 1〜2人乗車がメインで、身軽に動きたい方にパッケージングが理にかなっています。

【室内空間・使い勝手】広大なデリカミニ、汚れに強いハスラー

アウトドアや車中泊での利用を想定した場合、室内の広さと使い勝手は重要です。

デリカミニ:天井が高く、着替えも余裕の広さ

デリカミニの室内高は1,390mm。これはハスラー(1,270mm)よりも12cm高い数値です。

  • 居住性小学生くらいのお子様なら、立ったまま着替えができるほどの高さがあります。後席の足元空間も非常に広く、大人が足を組んでゆったりと座ることができます。
  • ロングスライド機構後席は320mmものロングスライドが可能。荷物をたくさん積みたい時は前に、人が乗る時は後ろに下げるなど、状況に合わせて柔軟に空間をアレンジできます。
  • 樹脂ラゲッジ後席シートバックとラゲッジフロアには、汚れを拭き取りやすい樹脂素材を採用(グレード別)。泥のついたアウトドアギアや濡れたウェアも気兼ねなく積み込めます。

ハスラー:丸洗いOKなアンダーボックスとフルフラット

ハスラーの内装は、汚れを気にせず使える「基地」のような空間です。

  • ラゲッジアンダーボックス荷室の床下にある収納ボックスは、なんと取り外して丸洗いが可能です。汚れた長靴や濡れた水着などをそのまま放り込み、帰宅後にボックスごと洗えるという機能は、アウトドア派には嬉しいポイントです。
  • 完全なフルフラット前席の背もたれを倒し、後席も倒すことで、段差の少ないフラットな空間が出現します。車中泊用のマットが敷きやすく、大人が足を伸ばして寝るのにも適しています。
  • 防汚ラゲッジリヤシートの背面とラゲッジフロアは、汚れや水分を拭き取りやすい素材が標準装備されています。

【走行性能・4WD】専用チューニングのデリカミニ、軽量なハスラー

「SUV」を名乗る以上、見た目だけでなく、悪路での走行性能や高速道路での安定性は見逃せません。両車ともメーカーの威信をかけた技術が投入されています。

三菱 デリカミニ:大径タイヤと専用足回り

デリカミニの走行性能は、スーパーハイトワゴンとは思えない安定感が魅力です。

  • 路面に応じた走行支援機能ぬかるみなどでタイヤが空転した場合に、ブレーキ制御で発進をサポートする「グリップコントロール」や、急な下り坂で車速を制御する「ヒルディセントコントロール」を搭載しています。これにより、アウトドアシーンでの安心感が格段に高まります。
  • 大径タイヤと専用サスペンション(4WD)4WD車には「165/60R15」という大径タイヤと、専用チューニングされたショックアブソーバーを採用しています。これにより、砂利道での車体の揺れを抑え、背の高い車特有の「ふらつき」を見事に解消。高速道路の横風でもビシッと安定して走ることができます。

スズキ ハスラー:3つの電子制御とアプローチアングル

ハスラーの4WDシステムには、ジムニーなどで培ったスズキの実戦的な機能が搭載されています。

3つのスイッチ(4WD標準装備)

スノーモード

雪道やアイスバーンでのタイヤの空転を抑え、安定した発進をサポートします。

グリップコントロール

ぬかるみで片輪が空転した際、ブレーキをかけて駆動力を回復させ、脱出を助けます。

ヒルディセントコントロール

急な下り坂で、ブレーキを踏まなくても自動的に車速を約7km/hにコントロール。ハンドル操作に集中できます。

【安全装備】先進機能のデリカミニ、全車標準ACCのハスラー

安全装備において、両車の戦略は大きく異なります。「最新機能」のデリカミニに対し、「標準装備の充実度」で勝負するハスラーです。

デリカミニ:高速道路で頼れる「マイパイロット」

デリカミニは、高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット(MI-PILOT)」をPremiumグレードに標準装備しています。
アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を車がアシストしてくれるため、長距離移動や渋滞時の疲労が劇的に軽減されます。軽自動車の枠を超えた、普通車並みの先進運転支援システムです。

ハスラー:全グレードでACCを標準装備

ハスラーの大きな特長は、グレードを問わない安全装備の充実度です。
現行ハスラーは、「全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)」と「車線逸脱抑制機能」が、ターボ車だけでなくNA(ノンターボ)を含む全グレードに標準装備されています(※セーフティサポート非装着車を除く)。

  • コストパフォーマンス通常、ACCは上級グレードのみの装備になりがちですが、ハスラーなら最も安い「HYBRID G」を選んでも、高速道路での長距離移動が劇的に楽になります。
  • デュアルカメラブレーキサポート夜間の歩行者も検知する衝突被害軽減ブレーキや、後退時のブレーキサポートも全車に備わっており、基本性能の高さとコスパは優秀です。

【燃費性能】マイルドハイブリッド標準のハスラーが優勢

維持費に直結する燃費性能を、カタログ数値(WLTCモード)で比較します。

カタログ燃費比較

  • スズキ ハスラー (HYBRID G 2WD): 25.0 km/L
  • 三菱 デリカミニ (G 2WD): 20.9 km/L

なぜハスラーの方が燃費が良いのか?

数値上ではハスラーが大きくリードしています。その主な要因は以下の2点です。

  1. 全車マイルドハイブリッドハスラーは全グレードにモーター機能付き発電機(ISG)を搭載。減速時のエネルギーで発電し、加速時にモーターでエンジンをアシストすることで、ガソリン消費を抑えています。
  2. 圧倒的な軽さスライドドアを持たないハスラーは、デリカミニと比較して車両重量が100kg以上軽量です。軽い車体は少ないエネルギーで動くため、効率よく走ることができます。

デリカミニも改良でエンジンのフリクション低減などを行い、燃費を向上させていますが、重量と空気抵抗の大きいボディ形状ゆえに、燃費数値ではハスラーに譲ります。ガソリン代を最優先するならハスラーが有利と言えます。

【価格と購入プラン】車両価格差を埋めるTAX柳川の「賢い買い方」

機能が充実している分、デリカミニの車両価格はハスラーよりも高めに設定されています。

  • スズキ ハスラー: 約152万円〜198万円(税込)
  • 三菱 デリカミニ: 約184万円〜227万円(税込)

特に、デリカミニの上位グレード(T Premium 4WDなど)に有料色やオプションを追加すると、総額で250万円を超えることもあります。
「デリカミニが欲しいけれど、予算オーバーだからハスラーにしようか…」と悩むお客様に対し、TAX柳川では「新車セット」という解決策をご用意しています。

1. 金利負担を抑える「賢いローン」の仕組み

当店が提携するオートローンは、基本的に「車両本体+人気装備セット」の購入費用に対して金利を設定します。
一般的な「維持費コミコミリース」等とは異なり、将来かかる税金や車検代などの「維持費」を借入元金に含めない(その都度払いにする)ことで、金利がかかる対象金額を最小限に抑えています。

  • 借入元金を圧縮する金利がかかるのは「今手に入れる車の代金」のみ。
  • 低金利を適用する独自の低金利プランを利用可能。

この2つの効果により、車両価格が高いデリカミニであっても、分割手数料の負担を抑え、月々の支払額の増加を緩和することが可能です。「金利」という見えにくいコストを削減することで、ワンランク上の車を選びやすくするプランです。

2. 頭金0円からの乗り換えにも対応

「手元の現金を残しておきたい」「急な乗り換えでまとまったお金がない」という方のために、頭金0円からのお申し込みも可能です。
無理に頭金を入れることなく、計画的なお支払いで、妥協せずに「本当に欲しい車」に乗るためのプランをご提案します。

【地域情報】柳川・大川エリアの道路事情に合うのはどっち?

最後に、地元の道路事情を知り尽くしたスタッフならではの視点でアドバイスします。

水路(クリーク)沿いの狭い道にはハスラー

柳川市内特有の、水路沿いの狭い道や、離合が難しい農道。
ハスラーは最小回転半径が4.6mと非常に小回りが利き、ボンネットが見えるスクエアな形状のおかげで車幅感覚も掴みやすいため、狭い道でもストレスなくスイスイ運転できます。

有明海沿岸道路やキャンプ場への移動にはデリカミニ

佐賀方面や大牟田方面への通勤、休日の遠出。
デリカミニの「マイパイロット(高速道路同一車線運転支援機能)」搭載車なら、沿岸道路での強風時や、長距離移動での疲労を劇的に軽減してくれます。安定感のある走りで、家族全員が快適に過ごせます。

まとめ:ライフスタイルで選ぶベストな1台

比較の結果、それぞれの車が「どのような方にマッチするか」をまとめました。

【三菱 デリカミニ】がおすすめの方

  • 小さなお子様がいる、または家族3〜4人で出かける機会が多い(スライドドア・後席の広さ必須)。
  • 最新の安全装備や、高速道路での運転支援(マイパイロット)を重視したい。
  • 他の人と被らない、愛着のわくデザインに乗りたい。
  • 予算よりも「所有満足度」を優先したい(新車セットで月々の負担は調整可能)。

【スズキ ハスラー】がおすすめの方

  • 1人〜2人乗車がメインで、身軽に動きたい。
  • 燃費性能とコストパフォーマンスを最優先したい(ACC標準装備の恩恵大)。
  • 雪道や未舗装路を走る機会がある(最低地上高と物理的な走破性)。
  • 道具として気兼ねなく使い倒し、汚れた荷物も気にせずラフに積みたい。

全メーカー取り扱いのTAX柳川なら「公平な比較」が可能

ネットの情報だけでは、実際の「維持費の総額」や「プロから見たメリット・デメリット」までは分かりにくいものです。

TAX柳川(株式会社相浦自動車販売)は、特定のメーカーに偏らない「全メーカー取り扱い店」です。
三菱とスズキのディーラーをハシゴしなくても、当店なら各メーカーのカタログや詳細データを見比べながら、「メーカーの営業マンとは違う、中立的な視点」で公平なアドバイスが可能です。

「最新デリカミニの顔つき、実物はどう?」「ハスラーのタフワイルドの質感は?」
気になった方は、ぜひお気軽に展示場へお越しください。

「カタログには載っていない、ここだけの話」や、今回ご紹介した「新車セット(頭金0円・低金利ローン)」を使ったデリカミニとハスラーの月々の支払い比較シミュレーションも、店頭で無料で行っております。

TAX柳川までお気軽にご来店ください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。

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クルマの選び方